凡人の深読み

20代の凡人が海外で仕事をしながら、様々なことを深読みして世界征服する話

#60 整理・整頓の力

地球人のみなさん、こんにちは。

凡人の深読みです。

 

前職は物流業界にいたので、他の業界より「整理・整頓」についてうるさく言われてきました。物流業界にいると倉庫などの物理的な「整理・整頓」というのがこの概念の適応先になりますが、現在人材紹介業界でもこの「整理・整頓」という概念はたくさんの場面で使えるなと感じることがあります。

僕の行っている国際的な人材紹介では需要側に特定の要求値があることが多いです。例えばTOEIC900点以上や、国際免許が条件の雇用者もいれば、言語の要求に加えて受け入れ先の看護師資格保有者が条件の雇用者もいます。医療人材ですので要求値を満たせない人材は受け入れ不可などが当たり前の世界です。こんな雇用先を増やすことも仕事。またこの需要側の特定要求値に一致している供給を作る、というのも僕の仕事です。

供給側はSNSでの広告運用を通して世界各地から医療人材の個人情報を僕たちのデータベースに登録してもらいます。これだけでは情報が粗いのでここに人件費を投入してこの粗いデータをさらに細かく正値にしていきます。僕が来る前のローカルマネジメントでは場当たり的に、つまり顧客からの注文を起点に新しい広告を運用し、そこにいる人から条件に一致している人を紹介するという形でした。この場合、この顧客の条件には一致していないが、市場に需要がありそうな人の情報が保存されていきません。

ここで問題として取り扱ったのが下記2点です。

  1. 需要側である顧客と市場の整理がされていないので、価値のある人材を見逃している。
  2. 供給側のデータベースが人材価値のわかりやすいように整理されておらず、顧客へ紹介する時間が長くなっている。

1に対してはこの先3年以内に顧客になりそうな市場を定義、2に対しては1で定義した顧客にとって価値となる項目をリストアップし、データ登録時の項目とする。という「整理・整頓」を行いました。

すると”粗いデータを人件費を投じて生値にする”という行動の生産性が3倍になり、顧客への紹介スピードと、条件一致度の高い人を紹介できるようになりました。結果として売上を5倍ほどにできる実力をつけて来年に挑める体制ができて一安心しています。

 

ただ供給も需要も非常に変わりやすい性質なので、またどん底を見る日も近い気がします。

「整理・整頓」の概念は仕事のいろんなところに当てはまりそうな面白い概念です。まずは身の回りから、そしていつか仕事で役に立つことがあるかもしれないですね。

 

ありがとうございました。

Salamat po